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多様な市民とつくる合意

多様な市民とつくる合意
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書籍 多様な市民とつくる合意

コミュニケーションとファシリテーションのレシピ

著者林 加代子
肩書きソーシャルアクティ代表
発行日2018年6月26日
定価1320
本体価格1200
サイズA5判
ページ数220
ISBN978-4-87299-791-0

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目次

はじめに 6

第1 部 基礎編

第1 章 コミュニケーションとファシリテーション 13
1.コミュニケーションとファシリテーション 13
2.話し合いの効果 15
3.良好なコミュニケ―ションの楽しさ 17

第2 章 アイスブレイク 21
1.アイスブレイク 21
(1) 共通点探し 22
(2) 名前キャッチボール 26
2.チェックイン 29

第3 章 受容と主張 31
1.傾聴1 31
2.傾聴2 傾聴の言語スキル 36
3.傾聴3 訊く 41
4.傾聴4 応用編 考えを促す質問 49
5.やわらかな主張(アサーション) 50
(1) アサーティブに断る 50
(2) 自分の気持ちを伝える 55
6. 会話を記録する1(ファシリテーション・グラフィック) 60
7.会話を記録する2(図を活用する) 67
(1) ピラミッド型 68
(2) 親和図 69
(3) 手順(矢印) 73
(4) 4 象限(マトリクス) 74
8.会話を記録する3 応用編(ホワイトボード) 78
9.会話を記録する4 アドバンス編(マインドマップ) 82

第4 章 言語と非言語 86
1.リフレーミング 86
2.インプロ 95
3.ブラインドワーク1 105
4.ブラインドワーク2 111
5.「伝える」と「伝わる」 117
6.伝える1 126
(1) ポイント提示型 126
(2) ストーリー型 127
(3) ビジョン・アクション型 128
7. 伝える2 アドバンス編(コミュニティ・オーガナイジングから) 132

第5 章 対話 138
1.自分との対話 140
(1) SWOT 分析 140
(2) ジョハリの窓 141
2.自分をアピールする 148
3.多人数の対話 153


第2 部 事例編

第6 章 議会、住民懇談会の事例 164
1.選挙~講演会や集会などの場面~ 164
(1) 北海道沼田町 164
(2) 北海道斜里町 166
2.住民懇談会 168
(1) 北海道沼田町 168
(2) 北海道斜里町 170
(3) 富山県氷見市 171
(4) 愛知県東浦町 173
3.議会 175
(1) 議会事務局長として委員会をサポートする 沼田町 175
(2) 議会連絡協議会 斜里町 177
4.職員にも求められる 178
(1) 職員のファシリテーター 斜里町 178
(2) 専門職のファシリテーターと職員への影響 氷見市 179
5.政策実現のために 180

第7 章 市民協働の事例 182
1.新庁舎整備 182
(1) 新庁舎のワークショップ 富山県氷見市 182
(2) 新庁舎整備基本構想 岐阜県美濃加茂市 184
2.公園づくり 187
(1) 公園基本構想 愛知県安城市 187
(2) 住民が管理するポケットパーク 愛知県岡崎市 192
3.計画づくり 195
(1) 区政運営方針 名古屋市緑区 195
(2) ごみ減量計画 愛知県武豊町 198
4. 条例づくり 204
(1) 自治基本条例の策定 東京都新宿区 204
(2) 子ども条例の策定 愛知県幸田町 208

おわりに 214

参考文献 217

著者紹介 219

内容紹介

決定への参加意識・結論の当事者意識を得るために必要なのは、人々の心を繋ぎ直すための対話とお互いに話を聴き、伝わるように伝える努力。
コミュニケーションとファシリテーションの基礎を踏まえた上で、さまざまな議会・行政での事例から具体的な紹介をしています。集団による問題解決、アイデア創造、教育、学習などあらゆる活動の中で協働を実現するのに役立つ一冊

書評

掲載日:2018/8/5

掲載誌:月刊自治研 2018年8月号第60巻707号p.16

これを読め!

〔ファシリテーション〕
表紙には赤字で「ファシリテーションについて」とわざわざ書き加えられている。著者が書きたかったことがそれなのだ。しかしいきなり「ファシリテーション」と言われても分かりにくい。
もう誰でも一度は経験している。数人ずつ机を囲んで座らされ、大判の模造紙や付箋紙が配られる。ワークショップをします、ワークを行いますと宣言され、アイスブレイクでつまらない冗談を聞き、自己紹介や他己紹介にはじまって、会議は和気あいあいと進んでいく。最後はワークの成果発表。
自治研全国集会でも試されたことがある。参会前の自治研だっただろうか。千人を超す参加者、入場の時に隣同士が知り合いにならないように分散され、初めて会う隣前後の人数が一つの細胞のようになって、話し合い、会場全体のコミュニケーションに進んでいく。このときはプロのファシリテーターを頼んだ。

[ワーク]
どのようにしたらこうした会議やコミュニケーションを設計できるのだろうか。司会であるファシリテーターの性格によって結論の方向も違ってしまう気もする。
著者もファシリテーションを兼k入試、実践して会議と合意形成のコンサルタントも務めている。その経験、とくにファシリテーターがコミュニケーションを「促進」する役割に焦点を当てた。ファシリテイトという英語の動詞は、促進する、手助けするというような意味だ。

[コミュニケーションそして合意の調達]
本書の前半はワークショップの様々な技法を解説する構成になっている。他と違うのは解説にとどまらず、一つひとつの具体的ワーク(傾聴、YES ANDなどなど)を自分たちでやってみると自然にファシリテーションの本質に近づいていくように工夫されているところだ。合意形成とその合意がよりよく実現されることを目指したい人にはうってつけの本だ。
本書の後半は、これまで著者が関わってきた事例を中心にした紹介である。これが圧巻である。自治体の現場から、議会、政治、選挙まで、あまり紹介されることのなかった事例が多く取り扱われている。実名も実名でないものも。ファシリテーションに関心のあるすべての人に。


掲載日:2018/08/01
掲載紙:都市問題 vol.109 2018.8 p111

最近よくファシリテーションという言葉を耳にする。これは「人々の活動が容易にできるよう支援し、うまく運ぶよう舵取りをすること。集団による問題解決、アイデア創造、教育、学習など、あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働き」のこと。その役割を担う人がファシリテーターである。
本書の大半を占める第1部は、実践の方法を解説する。最初は「アイスブレイク」(氷を砕く)。初対面の人と何から話したらいいのかといえば、まずは「共通点探し」から。つまり、相手と自分の共通点は何か、趣味、兄弟、好きな色などで探っていくと、リラックスできてお互いに親しみを感じるようになる。ここから始めて、徐々にコミュニケーションのスキルを高めていくのである。この本ではその手順や手法が実践的に学べる。
第2部は実際に著者がかかわった議会、住民懇談会、選挙(講演会・集会)での事例や、市民と自治体との協働の事例を紹介する。
このスキルは、行政担当者や議員と市民が協働するためにも、ますます必要になっていくだろう。

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